個人事業主がETCカードを作る方法。メリットや選び方も解説

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個人事業主がETCカードを作る方法。メリットや選び方も解説

事業で頻繁に高速道路を使っているなら、ETCカードを作るのがおすすめです。カードの種類や特徴を理解しておけば、自分に合ったカードを選びやすくなるでしょう。個人事業主がETCカードを作るメリットや、最適なカードの選び方を紹介します。

※記事は2021年9月現在の情報になります。

甲田拓也
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甲田拓也 (公認会計士税理士甲田拓也事務所 代表)
早稲田大学卒業後、PwCグローバルファームや個人会計事務所を経て現事務所を設立。節税、資金繰り、IPO・マーケ支援を行うプロ会計士として活動。YouTubeでも情報発信中!

 

個人事業主がETCカードを作るメリット

個人事業主がETCカードを作るメリット

個人事業主が高速道路でETCカードを使うと、どのような点で得をするのでしょうか。まずは、ETCカードを持つメリットを理解しておきましょう。

一般料金よりもお得になる

ETCカードを利用すれば、高速道路での通行料金が一般料金より安くなります。休日割引・深夜割引・平日朝夕割引などが適用されるため、利用状況によっては大きな支出削減につなげることが可能です。

業務で頻繁に高速道路を使う機会がある個人事業主なら、利用料金も多額になります。通行料金の割引制度を上手に活用すれば、大きなコストカットを期待できるでしょう。

クレジットカードに付帯するETCカードなら、利用金額に応じてクレジットカードのポイントも貯められます。ETCカード自体にもポイントが付与されるため、ポイントの二重取りが可能です。

支払いや会計処理がシンプルに

高速道路の通行料金を現金で支払う場合、料金所で停車しなければなりません。道路が混みやすい時期は料金所でも渋滞が発生するため、通過に時間がかかってしまいます。

しかし、ETCカードを利用すれば料金所で停車する必要がなく、渋滞時でも比較的スムーズに通過できます。財布を取り出したり小銭を用意したりする手間もかかりません。

クレジットカードに付帯するETCカードなら、カード会社が発行する明細で会計処理を行えるため便利です。従業員にETCカードを渡しておけば、仮払金や立替金の清算業務を省略できます。

ETC利用料金を経費計上する方法

ETC利用料金を経費処理する際は、借方勘定科目を『旅費交通費』とするのが一般的です。複式簿記で記帳する際は、以下のように仕訳します。

借方 貸方
11/10 未払金 5,000円 普通預金 4,500円
雑収入 500円

 

ETCカードを利用した段階では、まだ支払いが済んでいないため貸方勘定科目を『未払金』とします。後日普通預金口座から引き落としが行われた際に、未払金が支払われるという形の仕訳です。

ETCの利用が多い場合は、勘定科目を分かりやすく『ETC通行料』などとしても構いません。ただし、勘定科目には一貫性が求められるため、一度決めた科目名を使い続けることが重要です。

個人事業主が発行できるETCカード

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個人事業主が事業で使用するために発行可能なETCカードには、以下の3種類があります。それぞれの特徴やメリットを押さえておきましょう。

ETCコーポレートカード

大口・多頻度割引制度のために発行されているETCカードが『ETCコーポレートカード』です。NEXCO東日本・中日本・西日本が発行しています。

大口・多頻度割引制度とは、自動車1台ごとの1カ月の利用額に応じて、割引が適用される制度です。利用額が大きくなるほど割引率も高くなるため、高速道路の利用頻度が高い個人事業主に向いています。通常の時間帯割引も併せて適用されます。

クレジット機能が備わっていないため、信販会社の審査がありません。紛失や盗難、従業員の不正利用などによる損害リスクも回避できます。

1枚のカードにつき車両1台しか登録できず、登録車以外の車両では利用できません。複数の車両でカードを使いたい場合は、車両ごとにカードを発行する必要があります。

ETCコーポレートカードとは | ETC利用照会サービス

 

法人用ETCカード

『法人用ETCカード』は、各協同組合が発行しているETCカードです。カードごとの利用車両が限定されていないため、従業員の車やレンタカーでも利用できます。1枚のカードで複数の車両に対応したい事業者におすすめです。

クレジット機能が付いておらず、組合独自の審査を経て発行されます。ETCコーポレートカードでは保証金や機関保証を必要としますが、法人用ETCカードではこれらの保証が不要です。

カードの枚数を増やしても、利用する際に支払う出資金が増えることはありません。『ETCマイレージサービス』の登録の有無や割引制度の内容は、協同組合ごとに異なります。

クレジットカードに付帯するETCカード

多くのクレジットカードでは、付帯サービスとしてETCカードを発行できます。クレジットカード発行の際に審査を通過しているため、ETCカードを発行する際の審査は不要です。

クレジットカードに付帯するETCカードなら、通行料金の金額に応じてクレジットカードのポイントを貯められます。ETCカードの独自ポイントであるETCマイレージも貯められるため、ポイントの二重取りが可能です。

クレジットカードの種類によっては、年会費や発行手数料が無料のケースもあります。既にクレジットカードを持っているなら、ポイントの獲得や年会費無料がメリットになるため、よりお得に利用できるでしょう。

個人事業主がETCカードを選ぶポイント

個人事業主がETCカードを選ぶポイント

個人事業主が発行可能なETCカードの中では、保証金や出資金が不要なクレジットカード付帯のETCカードがおすすめです。数多くの種類からカードを選ぶポイントを紹介します。

ポイントや特典は充実しているか

クレジットカードに付帯するETCカードを選ぶ際は、クレジットカードのポイント還元率や特典の充実度をチェックしましょう。

クレジットカードで貯められるポイントは、支払いに使ったりマイルに交換できたりします。ポイント還元率が高いカードなら、効率よくポイントを貯めることが可能です。

クレジットカードの特典に関しては、旅行傷害保険やガソリン代の割引など、カードごとに多彩なサービスが用意されています。自分のビジネスに役立てられる特典を重視して選ぶのがおすすめです。

ランニングコストをチェック

クレジットカードには年会費を必要とするものがあります。一般的には、ポイントや特典が充実しているほど年会費も高額です。

ランニングコストを抑えたいなら、年会費無料のカードか、条件付きで無料となるカードを選ぶとよいでしょう。カードの種類によっては、ETCカードを年1回利用するだけで年会費が無料になるものもあります。

年会費がかかる場合は、ポイント還元率や特典に見合った金額かどうかをチェックしましょう。ETCカードに年会費がかかるかどうか確認しておくことも重要です。

事業用のETCカードがおすすめ

個人事業主がETCカードを作る場合は、個人カードではなく法人カードに付帯する事業用のETCカードを選ぶのがおすすめです。

法人カードで事業用経費を支払うようにすれば、個人的な支出と区別されるため経費処理の手間が省けます。法人カードならETCカードを複数枚発行できる点も魅力です。

個人カードと異なり、法人カードは年会費を全額経費計上できます。ビジネスをサポートする特典が充実していることも法人カードのメリットです。

きちんと事業を営んでいる事実が証明できれば、個人事業主でも作れる法人カードは数多くあります。既に個人用カードを持っている人も、メリットの多い法人カードの作成を検討してみましょう。

個人事業主がETCカードを作る方法

3種類のETCカードそれぞれについて、必要書類や作り方を覚えておきましょう。大まかな流れを押さえておけば、スムーズに手続きを進められます。

発行に必要な書類

ETCコーポレートカードや法人用ETCカードの発行には、確定申告書・住民票・車検証のコピー・ETC車載器セットアップ証明書などの準備が必要です。

ETCコーポレートカードを申し込む際は、直近半年以内の高速料金請求書を求められることもあります。運営母体により必要書類は異なるため、事前に確認しておきましょう。

法人カードを発行する場合は、最初にカード会社の審査が行われます。審査に通過し入会が承認されたら、運転免許証など本人確認書類の提出が必要です。

ETCカードを作る流れ

ETCコーポレートカードは、NEXCOに直接申し込めば発行手続きを進められますが、保証金や機関保証が必要です。全国の事業協同組合で申し込めば、保証が不要な上、手続きも代行してもらえます。

法人用ETCカードの申し込みは、ETC協同組合や高速情報協同組合のホームページから行うことが可能です。後日送られてくる書類を返送し、出資金の振り込みが確認されたらカードが発行されます。

法人カードに付帯するETCカードの発行は、カード会社の会員ページから簡単に申し込めます。新規でクレジットカードを作る際、ETCカードを同時に申し込むことも可能です。

個人事業主は審査に通りにくい?

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法人カードに付帯するETCカードを作るためには、クレジットカードの審査に通らなければなりません。個人事業主が審査に通りにくい理由や、審査に落ちた場合の対処法を紹介します。

個人事業主が審査に通りにくい理由

個人事業主は法人カードの審査に通りにくい傾向があります。収益の安定性を証明しにくいことが理由の一つです。

個人事業主は法人に比べ、事業者としての信頼度が下がります。特に、開業から間もない個人事業主は収入の実績が乏しいため、返済能力があるかどうかの判断が困難です。

法人カードの審査では、個人事業主の個人としての信用情報も重視されます。過去に滞納や遅延などの金融事故を起こしていれば、審査にはまず通らないでしょう。

審査なしのETCカードもある

どうしてもクレジットカードの審査に通らない場合は、審査なしのETCカードに申し込みましょう。クレジット機能がないETCカードなら、厳しい審査を受ける必要がありません。

個人事業主が発行できる法人向けETCカードのうち、ETCコーポレートカードと法人用ETCカードなら、原則として審査なしで発行してもらえます。

NEXCOが発行する審査不要の個人向けETCカード『ETCパーソナルカード』を検討するのもよいでしょう。ただし、オンラインでの申請ができないため、申込書類を郵送する必要があります。

まとめ

個人事業主がETCカードを使えば、一般料金よりもお得に高速道路を利用できます。支払いや会計処理が楽になる点もメリットです。

ETCカードを選ぶ際は、法人カードに付帯するETCカードがおすすめです。法人カードにはさまざまなメリットがあるため、事業を有利に進められるようになるでしょう。

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